宮城県仙台市の総合病院 独立行政法人労働者健康安全機構 東北ろうさい病院(とうほくろうさいびょういん)

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高血圧内科

診療科の特色

若年性の高血圧、2~3種類血圧の薬を飲んでも下がらないといった難治性の高血圧あるいは血圧の変動が大きく評価が困難といった症例に対処する診療科です。高血圧の他、メタボリックシンドロームなどの生活指導にも力を入れ、動脈硬化の予防を目指します。

診療内容

高血圧患者は現在、全国で4000万人と推定され最も有病率の高い生活習慣病で、個々の患者さんで病態も異なります。近年、自己血圧測定が普及し、患者さんの血圧に対する関心は高くなっています。

「病院では血圧は高いが自宅では低い」、あるいは、「病院ではちょうどよいが、朝、自宅で測ると高い」、このような血圧変動に疑問をもたれて来院する患者さんが増えています。当院では、新患の患者さんには高血圧の原因を明らかにするための諸検査、頸動脈、心肥大、血管の硬さ、など高血圧による心臓や動脈の痛み具合を明らかにする検査を行った上で、適切な治療に進みます。

高血圧の95%以上は本態性ですが、近年は、メタボリックシンドロームや睡眠時無呼吸症候群など肥満に起因する高血圧、抑うつやパニック障害などを合併した、いわゆるストレスに起因する高血圧が増えているように思われます。

また、若い頃から血圧が高かった方や3種類以上の降圧薬を飲んでも血圧が安定しない方の場合は原発性アルドステロン症などの二次性高血圧の可能性が疑われるため、できるだけ早い段階で内分泌検査や画像検査などによって血圧上昇の原因を明らかにすることが重要です。

専門分野

生活習慣改善指導および減量指導プログラム
日本人は諸外国に比べ食塩摂取量が多く、これが高血圧の重要な原因になっています。また、近年、食事の欧米化や運動不足を背景に、肥満、高血糖、高脂血症を合併する患者さんが多くなりました。
肥満、高脂血症、高血糖は高血圧と相乗的に動脈硬化をすすめますから、高血圧に合併する肥満と代謝異常の改善は必須です。このような場合、生活習慣の改善こそが最も基本的な治療です。東北ろうさい病院には医師、保健師、管理栄養士、理学療法士がチームを組んで濃密で質の高い生活指導を行う治療就労両立支援センターが併設され、このセンターと連携するシステムが完成されています。このシステムを利用していただくことで、高血圧はもちろんメタボリックシンドロームの方も生活指導をうけていただけます。生活習慣の改善により高血圧や代謝異常が正常化する場合もあります。
また、肥満を合併している患者さんの場合は減量を達成することで高血圧や高血糖のみならず睡眠時無呼吸症候群などの症状の改善も期待できます。外来での減量が困難な患者さんについては、約1ヶ月程度入院しながら生活指導チームの計画に沿って減量に取り組んでいただくプログラムも実施しています。膝や腰などに痛みがあるという高齢肥満の患者さんも入院加療が可能です。
血圧日内変動
血圧はとても変動しやすい生理指標です。特に、精神的緊張で上昇します。どれが自分の本当の血圧かという質問がしばしば寄せられます。このような疑問を明らかにするために、血圧を24時間測定する方法(ABPM)があります。24時間血圧の変動パターンを明らかにすることで、白衣高血圧、仮面高血圧、持続性高血圧の診断が可能となり適切な投薬方法があきらかになります。当院ではすでに5000例を超える実績があり、あらゆる血圧変動パターンの患者さんに対応可能です。
早期動脈硬化の評価と対処
脳、心臓疾患は動脈硬化を基礎におこることがほとんどです。疾患が発症するころには動脈硬化はかなり進行しています。高血圧内科は、疾患の発症予防を目指す診療科ですので潜在的な動脈硬化がないかどうかを全身的に検査し、その結果に応じ、動脈硬化を起こさないあるいはさらに進めないような適切な治療を行います。基本的な検査としては、頸動脈の壁の厚さや動脈硬化性プラークの有無を診る頸動脈エコー検査、脚の動脈の詰まりを診るABI検査(足関節上腕血圧比)、血管の硬さを診る脈波伝搬速度(PWV)、心臓の肥大を診る心エコー検査があります。このような検査は適切な治療を開始する上で極めて重要な情報となります。
高齢者高血圧の評価と治療
高血圧は加齢とともに増加することが知られていますが、高齢者では動脈硬化の進展とともに腎機能、内分泌機能や自律神経活動などの血圧調節に関連した様々な要因に変化が生じてきます。また、高齢の患者さんでは病態や生理機能の面で個人差が大きく、血圧のコントロールに難渋する場合も少なくありません。当院では、このような患者さんの血圧上昇の原因を適切に評価し、それぞれの症状や病態にあわせた生活指導と治療をおこなっています。また、外来での血圧コントロールが困難な患者さんについては入院していただいたうえで全身の臓器障害の精査および降圧薬の調節を実施しています。

主な検査・医療機器

  • 脳MRIとMRA:頭蓋内血管の早期の動脈硬化を評価します
  • 頚動脈エコー:頚動脈硬化度を正確に評価します
  • 心エコー:左室肥大や心機能、弁膜症の有無を正確に把握します
  • 脈派電波速度(PWV)、上腕-足首血圧比(ABI):動脈の硬さと下肢の動脈のつまり具合を検査します。
  • 自律神経検査:血圧と脈拍を連続測定することで、血管や心臓をつかさどる自律神経の働きを検査します。

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高血圧内科 医師紹介

[高血圧内科部長]
宗像 正徳(昭和60年卒)

専門分野 臨床高血圧、生活習慣病の非薬物療法、ストレス
所属学会、学位・認定等 東北大学医学部臨床教授(腎、高血圧、内分泌科)、医学博士、日本内科学会認定医、指導医、日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本高血圧学会専門医、指導医、社会医学系専門医、指導医、日本高血圧学会(評議員)、日本職業災害医学会(評議員)、日本心身医学会、European Society of Hypertension(member)、American Heart Association, High Blood Pressure Council (Premium Professional Member)
患者さんへのメッセージ 高齢化社会を健康に生きるためには、動脈硬化を起こさないことが大事です。高血圧や生活習慣病は無症状のうちに動脈硬化を進めます。血圧が高くなったら、無症状であっても放置せず、一度は医療機関を受診し適切なアドバイスを受けてください。また、若い時から血圧が高かった、今でも血圧が安定しない、という方は一度、アルドステロン症の検査を受けましょう。

[高血圧内科副部長]
金野 敏(平成11年卒)

専門分野 臨床高血圧
所属学会、学位・認定等 医学博士、日本内科学会認定医、日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本高血圧学会専門医、日本職業災害医学会
患者さんへのメッセージ 高血圧の治療は生活習慣の改善や降圧剤の内服をきちんと継続していくことが重要になりますが、長期にわたって安定した血圧コントロールが得られるようお手伝いをしていきたいと考えています。

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