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I . 東北労災病院の研修
内科、外科、麻酔科、救急、小児科、産婦人科そして精神科において通常見られる疾患に対処できる幅広い知識、臨床能力を修得する。 さらに希望によりその他の研修として診療科をどれでも選択できる。 選択科としては、呼吸器、循環器、消化管、肝胆膵、糖尿病、リウマチ膠原病、心療内科、リハビリテーション科、外科、泌尿器科、耳鼻科、皮膚科、眼科、産婦人科、放射線科がある。 すべての研修について評価を行い、評価をフィードバックし、研修を改善する態度を身につける。 以下各科の研修内容の特徴を記載する。
a. 内科
(1) 消化器科
1年次では腹部の所見の見方、腹痛の考え方などの基本的事項の修得に始まり、腹部超音波検査や消化管造影法、腹腔鏡検査などの消化器疾患に対する基本的検査手技を修得するとともに、指導医のもとで代表的な症例を経験しレポートを作成する。2年次では肝臓科・胃腸科・糖尿病科が選択可能であるが、指導医は肝臓専門医、胆・膵専門医、上・下部消化管専門医、糖尿病専門医がそれぞれ揃っており、最先端の診断から治療までを緻密かつ貪欲に吸収することが望まれる。
さらに近年の医学の細分化を考慮すれば、肝臓専門医や内視鏡専門医、糖尿病専門医などの志望を持った研修医には3年次以降の後期研修を勧める。この後期研修による更なる研鑽により、臨床医としての基本が完成され専門医としての新たな出発が可能となる。
(2) 呼吸器科
基本的な胸部X線写真の正確な読影を基本に、気管支喘息、肺炎などの一般的呼吸器疾患の診断と治療について経験する。 感染性疾患、悪性腫瘍から職業性肺疾患まで幅広い疾患のケアに参加する。 気管支喘息発作時治療をはじめ、急性呼吸不全などの救急医療についても人工呼吸器を駆使し多くの経験を積む。指導医の下で入院患者様の診断法や検査手順を研修する。 また、基本的薬剤の投与法と処方の仕方、点滴、抗生剤使用、血液ガスの活用の知識と採血技術の習得など課題は多い。
病棟で指導医とともに10症例を受け持ち、1年次の研修内容を更に深め高度にする。 胸腔穿刺、胸腔ドレーン挿入、緊急気管挿管、気管切開などを経験する。 気管支鏡検査では、積極的に参加することにより気管支鏡操作を習得できる。 慢性閉塞性肺疾患者の呼吸器リハビリを理学療法士とともに取り組む。 また、気道過敏性試験など肺機能検査の習熟と肺病態生理の深い理解を体得する。
(3) 循環器科
指導医とともに、入院患者の診療を通じ、循環器の基本的な知識と技術を学び、基本的な救急診療のトレーニングを行う。 心臓カテーテルでは、術者として参加し、指導医のもとで穿刺法とカテーテル操作技術のトレーニングを習得し、検査後の管理、検査後の治療方針を学ぶ。 心臓電気生理学的検査法を用い、不整脈の診断、治療を経験する。 心臓超音波検査を指導医とともに行い、その検査技術とともに心臓病の診断と治療方針を適確に行えるようにする。 ホルター心電図の解析と診断を習得する。それにより、不整脈、虚血性心疾患の診断を経験する。 高度医療技術(PTCA, PTCR, ペースメーカー植え込み術、IABPなど)を用いた治療法のトレーニングを受ける。 本態性高血圧症患者の多様な病態の評価、診断、治療方針を学習する。 また、腎性、腎血管性、副腎性高血圧などの二次性高血圧の正しい診断、治療法を研修する。 24時間血圧測定と当院独自の自律神経検査など、先進的技術を駆使した質の高い高血圧診断と治療学を学ぶ。 また、最新機器を用いた動脈硬化の診断法と予防循環器病学の基礎的学習を行う。外来診療では、指導医のもとで循環器科医師として、初診から、診断、検査、治療を行う。 入院患者については、自らが担当医としての診療を行う。当科での検査に関しては、さらに積極的に参加する。
(4) リウマチ膠原病科
研修目標:膠原病(関節リウマチや全身性エリテマトーデスなど)とその類縁疾患、およびそれらの合併症を理解し、診断・治療する能力を育成する。外来新患の予診:診察方法・診断に至る考え方の研修。
入院患者の診療:診断過程、検査計画、治療方針の研修。
検査の実習:唾液腺造影や筋生検などの検査の見学・実習。
臨床講義:指導医による系統的な講義。
臨床病理検討会:臨床と病理の対比による症例の理解。
抄読会:論文(英文誌)からの最新の知識の習得。
外科的治療の研修:
整形外科との合同ミーティング、手術の見学による関節リウマチ総合診療の理解。
b. 外科
基本的な局所麻酔と外科手技を身につける。外科的治療や手術のための各種の採血法(静脈血、動脈血)、採尿法(導尿法を含む)、 注射法(皮内・皮下・筋肉・静脈注射、点滴、静脈確保法を含む)、穿刺法(胸腔・腹腔穿刺を含む)の適応決定と実施。 簡単な外科的治療法(局所浸潤麻酔、簡単な切開・摘出・止血・縫合法、包帯・副木・ギプス法、滅菌・消毒法を含む)。 通常よくみられる外科的疾患や外傷をもつ患者に対して、各能力を総合的に適用し、外科的に判断、処置できる問題解決力。 手術に参加し手技を学び、助手としての役割を理解しそれを果たす。術前術後の管理として、手術前の患者の基礎的管理能力を身に付ける。 術後の状態把握、バイタルサイン(意識、体温、呼吸、循環動態、尿量など)のチェックができる。 術後起こりうる合併症および異常に対して基礎的な対処ができる。重症管理として、人工呼吸(口−口、アンビュー、気管内挿管) および胸骨圧迫式心マッサージができる。気管切開の適応を考える。レスピレータを装着し、調節できる。 必要な薬剤を適切に使用できる。大量出血に対策を講じることができる。 末期患者の病態生理と心理的状態とその変化を学び末期患者の治療を身体的だけでなく、心理的、社会的な理解のうえで行う。
c. 麻酔科
(1) 研修目標
基礎研修としての麻酔科研修(2ヶ月)では麻酔指導医のもとに、手術症例を対象として麻酔手技と必要な臨床薬理学、 呼吸・循環・神経・内分泌などの病態を学び、特に生命を維持する上で最も基本的な気道確保法 (マスク換気法、ラリンジアルマスク挿入法、気管内挿管法)は確実に身に付ける。 麻酔科での知識・技術は臨床医として有用であり、緊急事態においても慌てず対処できるようになることを目標とする。(2) 研修内容
麻酔に必要な知識・技術を手術症例の麻酔管理を通して修得する。 スパイロメトリー、心電図、血液検査などのデータから術前評価を行い、麻酔指導医の指導のもとで、監視モニターの装着、末梢静脈を確保し、 静脈麻酔薬、筋弛緩薬、吸入麻酔薬などを駆使して、全身麻酔法と術中・術後管理を実践する。 局所麻酔法では、脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔(腰部および仙骨部)の手技・管理法を修得する。他に経鼻的気管内挿管、観血的動脈圧測定、中心静脈カテーテル挿入法(内頚静脈、鎖骨下静脈、大腿静脈)などの手技については、 その研修期間中に症例があれば学ぶことができる。心マッサージなどの救急心肺蘇生法については人形で学び、症例があれば実践する。
(3) 到達目標
術前回診での診察、病歴、検査データなどから全身状態を把握し、 手術術式を考慮の上、麻酔法の選択、輸液、輸血、モニタリングなど術中・術後管理の計画が立てられる。
麻酔に関与する薬物の薬理作用を理解し、適切に使用できる。
麻酔の基本的手技として気道確保(特に気管内挿管)、人工呼吸、脊髄くも膜下麻酔、腰部硬膜外麻酔ができる。
麻酔時のモニターの意義と適応を理解し、呼吸・循環・体液管理など全身管理ができる。
心肺蘇生法を理解し、実践できる。
d. 小児科
【研修の目標】
小児を診察するために必要な基本的能力を身につける。
患児の持つ問題を医学的、心理的、社会的側面からトータルに把握する。
【行動目標】
研修は入院患児の受持医として、また救急外来では指導医とともに診療を行い、以下の項目を行動目標として研修する。こどもと話す。こどもと遊ぶ。こどもの生活を知る。
→適切な面接が出来る。
小児の発育・発達を知る。
→適切な理学所見がとれる。
小児科特有の、しかもポピュラーな疾患を多く経験する。
→必要な検査の選択と評価、治療計画の作成、処置や投薬の実際を学ぶ。(*1)
救急患者への対応
→けいれん、意識障害、呼吸障害、脱水等への対応ができる。また入院治療の適応を判断できる。
予防接種外来と乳児健診外来の見学
→予防医学の重要性と育児支援について学ぶ。
適切な文書の作成と管理を行う。
他の医師及び医療メンバーと協調して診療を行う。
→チーム医療
自己評価及び第三者からの評価
→研修内容の確認と向上
(*1) 検査及び治療のためには計測、各種採血(静脈、動脈、ヒールカット)、導尿、浣腸、注射(皮内、皮下、筋肉、静脈注射、点滴)、
腰椎穿刺、脊髄穿刺、胃洗浄、吸入療法、各種病原迅速診断などを自らの手で経験する。
e. 産婦人科
(1) 産科
指導医の元で正常妊娠、正常分娩の管理、取り扱い方を覚え、それにもとづいて異常妊娠 (例えば切迫流産の管理、治療、流産の処置、子宮外妊娠の診断と手術を含めた治療など)について学ぶ。 更に異常分娩(例えば切迫胎児仮死、第2期遷延などによる吸引分娩、児頭骨盤不均衡などに基づく帝王切開術など)について習得する。(2) 婦人科
婦人科的器質疾患(主に子宮、卵巣などの良性、悪性腫瘍、)について超音波断層法検査、細胞診、組織診検査の診断、 手術を含めた治療手技について習得する。またホルモン異常に基づく疾患(例えば更年期障害、不妊症、無月経など)の診療、 性行為感染症を含めた炎症疾患の診断、治療法などにつき習得する。f. 整形外科
<グループ 1>
関節リウマチに対する人工関節置換術(肩、肘、股関節、膝関節)を主体とした手術法、変形性関節症に対する人工関節置換術(肩、膝、股関節)、 各人工関節の緩みに対する人工関節再置換術、骨折の治療<グループ 2>
腰椎疾患に対する手術法(ヘルニア摘出術、開窓術)、骨軟部腫瘍の治療、股関節と肘関節疾患に対する人工関節置換術と関節形成術および再置換術、 末梢神経障害に対する電気的診断と手術法(肘部管症候群、手根管症候群など)、各部位の骨折治療<グループ 3>
頚椎、胸椎、腰椎の脊椎疾患(ヘルニア摘出術、開窓術、脊柱管拡大術、脊椎固定術)と脊髄損傷に対する手術的治療、関節リウマチの脊椎手術、 肩関節疾患に対する手術法、肩関節と膝関節のスポーツ障害に対する関節鏡視下手術法、各部位の骨折g. 耳鼻咽喉科
h. 眼科
眼科は一般に人の生死にあまり関わらず楽な科と思われがちである。 しかし治療を受けた結果が見えるか見えないかというあまりにも明確な答えでくっきり評価されてしまう過酷な面もある。 日頃どのように我々スタッフがそのストレスと戦っているか、 そして不幸にも治療の効果なく見えなくなっていく人たちをどうフォローしているかを見ていただけたらと考える。
i. 泌尿器科
最後に外科的治療法としての各種内視鏡下手術(腹腔鏡下手術)、泌尿器科悪性腫瘍手術、一般泌尿器科手術、 尿路形成および機能再建手術などの適応を修得し、各種手術を助手として経験する。当科患者の特徴は悪性腫瘍、 前立腺肥大症、尿失禁、高齢者の排尿障害、脊損患者の尿路管理、尿路結石、尿路感染症、小児尿路奇形等と幅広く、 それらの患者のケアに指導医とともに参加する。
j. 皮膚科
k. 放射線科
(1)
単純X線写真、CT、MRI、核医学検査などの各種画像診断法の基本的な読影法を習得する。 まず正常断層解剖、加齢変化、normal variants等を知り、検査法に特有のartifactも理解する。 次に、異常影の適切な表現法を学ぶ。異常影の成り立ちを基礎から理解し、各種のサインを覚えていただく。それぞれの検査法の特徴、画像の信頼性と限界、その疾患を診断するうえでの感度や特異度などを知らないと適切な検査法を選択できないので、 画像診断におけるdecision treeを、各臓器や疾患ごとに整理して理解していただく。
(2)
血管造影およびその応用による血管内治療(IVR;インターベンショナルラディオロジイ)の基本的技術および知識を習得し、 専門医の指導下に助手として検査・治療手技を試行する(ほぼ毎日)。(3)
放射線治療に関しても、その適応・照射計画・実施法などを学び、各種悪性腫瘍の治療に参加していく(1〜2日/週)。l. リハビリテーション科
(1) 障害構造の理解
障害は機能、能力そして(社会)参加の三つの階層を基本に理解する。研修の第一は障害の構造の理解である。(2) 障害評価を行う
臓器の機能だけではなく個人の能力そして社会経済的背景をも考慮した評価を学ぶことになる。(3) リハビリテーションプランの作成
評価をもとに障害を持つ人の社会復帰に至るまでの医療的介入プランを作成する方法を学ぶ。(4) 治療法の理解
運動療法の理解:運動療法の目的と実際を理解し運動処方を作成する。
物理療法の理解:各種温熱療法、水治療法あるいは電気治療の内容、適応、禁忌を理解し処方する。
作業療法の理解:作業療法の特質を理解し作業療法の処方をする。
言語療法:言語療法の内容を理解し言語療法の処方をする。また嚥下訓練を理解し処方をする。
技師装具療法:義肢装具の特徴を理解し、適切な装具処方を行う。
(5) チーム医療の理解
評価会議に出席し、各職種からの情報を統合することを学ぶ。各職種間のコミニュケーションを円滑に推進する。(6) 社会資源の利用:
家庭復帰、復職あるいは復学を目的として外部の諸機関との連絡調整を行い、患者指導を行う。12週コースでは副主治医としてスタッフ医師のもとで上記の研修を行う。ケースカンファレンスに医師として参加する。 運動療法、作業療法および言語療法についてそれぞれ1週ずつ見学する。
6ヶ月コースでは、部長の指導のもと2〜3人の入院患者を主治医として受け持つ。ケースカンファレンスを主催する。 なお本コースでは運動療法、作業療法および言語療法についてそれぞれ2週ずつ体験する。
m. 病理・検査科
(1) 研修目標
臨床診断に必要な病理学や検査の知識の習得に努める。
病気の解釈に必要な検査の進め方を修得する。
治療効果の判定や反省を病理学的に行い、治療に役立つ力を養う。
(2) 研修内容
手術標本の切り出し方、固定の仕方、パラフィンブロックの標本の作製の仕方、染色の仕方を実習する。
検査科の生理検査や生化学、血清、血液検査の実習と検査データの読み方を修得する。
生検及び外科切除検体の標本の病理診断の仕方、診断書の読み方、病理学的鑑別診断、それらの臨床への生かし方を学ぶ。
剖検を実際に経験して、その肉眼所見や組織所見を通して病態の理解を深めると共に治療効果や副作用の有無を学ぶ。
細胞診の読み方と臨床診断の関係を学ぶ。
CPCや外科病理カンファレンスを通して、疾患の理解を深めると共に、臨床上の問題点や疑問点を解決する。
症例報告に必要な病理学や検査の知識を勉強する。
II. 臨床研修協力施設の研修
臨床研修協力施設
a. 精神科(東北会病院)
(1) 研修目標
患者を生物・心理・社会・倫理的にとらえる基本姿勢を身につけるために、 患者の持つ問題を身体面のみならず、精神面からも理解する。 そのために以下の知識・態度・技能を修得する。基本的な面接法を学ぶ。
精神症状の捉え方の基本を身につける。
児童期から老年期の各ライフステージでみられる精神疾患に関する基本的知識を身に付ける。
精神症状に対する初期的対応と治療の実際を学ぶ。
簡単な精神療法の技法について学ぶ。
心身相関についての理解を深める。
人間関係のとり方を学ぶ。
(2) 呼吸器科
症例を担当し、以下の精神症状を的確に把握できるようにする。 抑うつ、心気、不安、焦燥、不眠、幻覚、妄想、自殺念慮、健忘、意識障害(特にせん妄)、失見当識など。
向精神薬についての基本的知識を持ち、自ら臨床場面で使用してみる。
症例を通して支持的精神療法の実際を学ぶ。
症例を通して具体的にコメディカルスタッフと協調する仕方を学ぶ。
デイケアなどの社会復帰や地域支援体制、病診連携・病病連携を理解する。
患者を持つ家族への精神理解と支援の仕方を学ぶ。
精神科における診療のみでなく、一般的において精神症状を呈する患者を診療し、リエゾン精神医学・緩和ケアの基本についても学ぶ。
(3) 循環器科
指導医とともに、入院患者の診療を通じ、循環器の基本的な知識と技術を学び、基本的な救急診療のトレーニングを行う。 心臓カテーテルでは、術者として参加し、指導医のもとで穿刺法とカテーテル操作技術のトレーニングを習得し、検査後の管理、検査後の治療方針を学ぶ。 心臓電気生理学的検査法を用い、不整脈の診断、治療を経験する。 心臓超音波検査を指導医とともに行い、その検査技術とともに心臓病の診断と治療方針を適確に行えるようにする。 ホルター心電図の解析と診断を習得する。それにより、不整脈、虚血性心疾患の診断を経験する。 高度医療技術(PTCA, PTCR, ペースメーカー植え込み術、IABPなど)を用いた治療法のトレーニングを受ける。 本態性高血圧症患者の多様な病態の評価、診断、治療方針を学習する。 また、腎性、腎血管性、副腎性高血圧などの二次性高血圧の正しい診断、治療法を研修する。 24時間血圧測定と当院独自の自律神経検査など、先進的技術を駆使した質の高い高血圧診断と治療学を学ぶ。 また、最新機器を用いた動脈硬化の診断法と予防循環器病学の基礎的学習を行う。 外来診療では、指導医のもとで循環器科医師として、初診から、診断、検査、治療を行う。 入院患者については、自らが担当医としての診療を行う。当科での検査に関しては、さらに積極的に参加する。(4) リウマチ膠原病科
研修目標:膠原病(関節リウマチや全身性エリテマトーデスなど)とその類縁疾患、およびそれらの合併症を理解し、診断・治療する能力を育成する。外来新患の予診:診察方法・診断に至る考え方の研修。
入院患者の診療:診断過程、検査計画、治療方針の研修。
検査の実習:唾液腺造影や筋生検などの検査の見学・実習。
臨床講義:指導医による系統的な講義。
臨床病理検討会:臨床と病理の対比による症例の理解。
抄読会:論文(英文誌)からの最新の知識の習得。
外科的治療の研修:
整形外科との合同ミーティング、手術の見学による関節リウマチ総合診療の理解。
b. 地域保健・医療
(1) 研修目標
診断・治療という臨床的診療行為にとどまらず、健康増進活動を基盤とした地域保健ないし職域保健、 プライマリケアからリハビリテーション、福祉サービスにいたる連続した包括的な保健医療を実践する。(2) 保健所研修内容
地域保健・健康づくりの場としての保健所および市町村保健センターの機能、役割の理解および関係法規の理解
地域保健活動の理解と実践
健康づくり活動の理解と実践
結核・エイズ等感染症対策の理解と実践
精神保健福祉業務の理解
難病対策の実際
生活保護制度と被保護者の実態
福祉サービスの理解と実践(介護保険法)
食品衛生業務の理解(食中毒防止対策)
環境衛生業務の理解
医療機関への立ち入り検査
新たに保健所に求められている機能の理解(健康危機管理、児童虐待防止対策等)
(1) 研修目標
介護老人保健施設の機能・役割・目的について理解する。 ・医療保険制度と共に高齢化社会を支える介護保険制度において、家庭復帰のための中間施設としての役割を担っている介護老人保健施設の在宅復帰・在宅支援施設としての機能・役割・目的について理解する。
介護老人保健施設で提供されているサービスについて理解する。 ・精神的な自立、身体的な自立、社会的な自立といった三位一体の自立を目標に施設サービス計画(ケアプラン)を立て、 医師,介護職,看護職,理学・作業療法士,支援相談員・介護支援専門員, 栄養士等のスタッフが一体となって提供している介護保険制度における在宅支援施設としての核となるサービスについて理解する。
(2) 研修内容
在宅支援、在宅復帰施設としての介護老人保健施設の機能・役割・目的を理解する。
地域における保健・医療の中核となる介護老人保健施設の役割や連携について理解する。
介護老人保健施設に併設されている居宅系サービス(通所リハビリテーション事業所,居宅介護支援事業所,在宅介護支援センター,訪問看護ステーション等)の機能・役割・目的と連携について学ぶ。
介護老人保健施設の現場を経験し、知識・態度・技能を学ぶ。
介護老人保健施設における介護・看護業務等及び機能訓練を理解し、実践する。
介護老人保健施設における相談業務等を通じ、家族との関わりを学ぶ。
高齢者の生活の中で個々の対応を通じて、コミュニケーションについて学ぶ。
[研修目標及び研修内容]
診療所の医療の現場を体験することにより、病診連携をどのように進めたらよいか肌で感じてもらう。
診療所と病院との間の疾患の違いを知る。
病院へ紹介するときには、ある程度診断がついているケースもあるが、診療所に訪れる患者は千差万別で、その中から重症化しそうな患者を早く見つけ出す能力を磨く。
患者の初診から最後までを見届け、その疾患の経過を実際に体験する。
(1) 研修目標
血液製剤は、特定生物由来製品と改正薬事法で定義され、潜在的に内在する危険性を理解すると共に、適正使用の必要性を理解する。
血液製剤の製造から供給に至る高い公共性と倫理性を理解する。
国内自給を目指す日本の献血制度、血液製剤の安全性確保対策、供給体制の実際を理解する。
(2) 研修内容
献血者確保対策における国及び都道府県、血液センターの役割を理解する。
血液製剤の安全性確保ための、献血基準、問診の重要性、ウィルス検査について理解する。
検診業務を通じて、献血者・輸血用血液製剤の安全性確保を理解する。
採血時の消毒方法、apheresisの原理を習得する。
輸血用血液製剤の種類、調製方法を理解する。
血液製剤の保管、管理方法を理解する。
県内医療機関への供給体制、全国的な需給管理体制について理解する。