宮城県仙台市の総合病院 独立行政法人労働者健康安全機構 東北労災病院(とうほくろうさいびょういん)

文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大

HOME > 採用情報 > 初期臨床研修医制度 > 各診療科の研修内容・特徴

各診療科の研修内容・特徴

内科、外科、麻酔科、救急、小児科、産婦人科そして精神科において通常見られる疾患に対処できる幅広い知識、臨床能力を修得する。さらに希望によりその他の研修として診療科をどれでも選択できる。選択科としては、総合診療科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病・代謝内科、心療内科、リハビリテーション科、外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科、産婦人科、放射線科、救急科、病理診断科、保健・医療行政、脳血管内科がある。すべての研修について評価を行い、評価をフィードバックし、研修を改善する態度を身につける。以下各科の研修内容の特徴を記載する。

1.内科

内科の各診療科をローテイトし全人的立場で基本的診察法、基本的検査法、基本的治療法、基本的手技、救急処置法、文書記録、診療計画評価などを習得し、研修すべき病態・症状・疾患を経験するとともに、指導医のもとで主要な疾患についてのレポートを作成する。具体的には、1年次には、総合診療科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病・代謝内科などの主要な科を原則的に4~8週間ずつローテイトする。1~2年次の選択科は、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、糖尿病・代謝内科、腫瘍内科、高血圧内科、腎臓内科、心療内科、脳神経内科(広南病院)などの科より希望に応じて選択可能であり、専門性の高い、密度の濃い研修が望まれる。

(1)総合診療科

総合診療科は、内科の一部門として、そのほかの内科(循環器内科、呼吸器内科、消化器内科等)」という各身体システムに特化した「縦の軸」の科と共存する、各システムを横断する「横の軸」の役割を担っている。横の軸である総合診療科は、①多疾患併存のケア、②症候論的アプローチを主とした、未分化で複雑な健康問題に対する診断・治療、③どのような患者にも共通して適応できる“普遍的部分”と患者ごとに変わる“可変的部分”をバランスよく考慮した医療の実践を行っている。上記②は、横断的内科のエクスパディーズとしての総合診療科が各臓器別専門家とやりとりをするときは、各臓器別専門家の領域に踏み込むことが多く(時には内科のみならず外科系とも)、そのマージナルゾーンの知識を理解することで、各科の医師と迅速なディスカッションとプラン立案ができるようになる。また、患者は疾病のみならず 健康に関する多様な問題を抱えているため、医師だけの力では解決できない。患者ケアのクオリティ向上のためには多職種との連携が必須であり、チームでの対応が必要である。

総合診療科では、患者から学ぶという姿勢を基本としている。学びの機会を大切にし 最新の知識を常にアップデートしていくように自己研鑽(生涯学習)を重ねながら アウトプットも行ってチーム全体の継続的な成長を心がけている。また、科学的証拠に基づいた診断、治療を展開するようにつとめている。(evidence based medicine)また、症例を通じて 適宜振り返りを行い 深い洞察力を磨くようにしたいと考えている。疾患の診断、治療はもちろんのこと、心情への配慮や その個人を取り巻く様々な社会的要因まで含めた BPS(Bio-Psycho- Social model)を大切にした診療を心がけている。患者安全に配慮しながら 診療参加型研修にしたいと考えており 研修医には積極的に参加してもらうことを期待している。

外来について

新臨床研修制度では、救急外来で患者診察を行うだけではなく、一般外来で診察を行うことが義務づけられた。救急外来では 病院が持っている情報が少ないことと、人手や資源の問題があり、できる検査も限られている。救急外来ではレッドフラッグの疾患かどうか迅速な判断が要求され、検査・入退院の必要性を考える場面が多いかと考える。総合診療科の外来でももちろんレッドフラッグである疾患のかたがこられることもあるが、救急外来と異なるのは 病状経過が比較的長く、なかには複数の医療機関を受診していることも多く、病歴聴取に時間を必要とすることである。当院総合診療科の外来は月~金 基本的の午前予約制となっているが、とびこみで直接来院するひとや、外来でどこの科が担当したらよいか不明のかたも診療している。病歴聴取、身体所見からいくつか鑑別診断を考え、必要な検査を行ってすすめていく臨床推論が大切なことは言うまでもない。初診外来から積極的に参加してもらいたいと考えている。診察の前後で必ずショートカンファランスを行い、フィードバックして学びの場としたい。その患者について 関係する文献検索も行い、一つの症例から深く学ぶということを積み重ねていきたい。外来は主に新患のかたがメインとなるが、経過をみる必要があるかたや、複数科に関わるかたも通院している。複数科を受診しているかたは、その科のカルテをみることで自分自身の気づきにつながることや 学ぶ点があるので大切である。

(2)消化器内科

上下部消化管・肝胆膵領域にわたる消化器疾患の診療が可能となるように研修を進める。指導医とともに消化器疾患患者の診断・治療を行うにあたり、腹部所見の取り方など診察の基本を修得する。指導医のもとで消化器疾患診療に必要な医学知識や腹部超音波検査、消化器のX線検査、消化器内視鏡検査などの基本を学ぶ。病棟では指導医と一緒に担当医として 5名程度の患者を受け持ち、カルテの記載、検査・補液/処方・看護指示に関して習熟して、実臨床での診療が可能となるように研修する。受け持ち患者のサマリー記載を通じて、初期研修修了に必要な経験症例を確保する。指導医や診療科所属の医師とともに消化器内科の平日日中の救急当番診療にも積極的に携わり、初期対応を学んで救急診療にも対応できるように研修を進める。診療の基本を修得したあとには、実際に上下部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査を指導医のもとで行い消化器内科における診療に深く携わり研修を充実させる。更に2年次に消化器内科を選択した期間においては、食道静脈瘤・上部消化管悪性腫瘍の内視鏡治療、下部消化管の良性・悪性腫瘍の内視鏡治療、肝動脈塞栓術、胆膵内視鏡検査・治療などにも指導医のもとで介助役術者の立場で参加して消化器内科専門医へ進む機会を設けている。

(3)呼吸器内科

基本的な胸部X線写真の正確な読影を基本に、気管支喘息、肺炎などの一般的呼吸器疾患の診断と治療について経験する。感染性疾患、悪性腫瘍から職業性肺疾患まで幅広い疾患のケアに参加する。気管支喘息発作時治療をはじめ、急性呼吸不全などの救急医療についても人工呼吸器を駆使し多くの経験を積む。

指導医の下で入院患者様の診断法や検査手順を研修する。また、基本的薬剤の投与法と処方の仕方、点滴、抗生剤使用、血液ガスの活用の知識と採血技術の習得など課題は多い。

病棟で指導医とともに10症例を受け持ち、1年次の研修内容を更に深め高度にする。

胸腔穿刺、胸腔ドレーン挿入、緊急気管挿管、気管切開などを経験する。気管支鏡検査では、積極的に参加することにより気管支鏡操作を習得できる。慢性閉塞性肺疾患者の呼吸器リハビリを理学療法士とともに取り組む。また、気道過敏性試験など肺機能検査の習熟と肺病態生理の深い理解を体得する。

(4)循環器内科

指導医とともに、入院患者の診療を通じ、循環器の基本的な知識と技術を学び、基本的な救急診療のトレーニングを行う。心臓カテーテルでは、術者として参加し、指導医のもとで穿刺法とカテーテル操作技術のトレーニングを習得し、検査後の管理、検査後の治療方針を学ぶ。心臓電気生理学的検査法を用い、不整脈の診断、治療を経験する。

心臓超音波検査を指導医とともに行い、その検査技術とともに心臓病の診断と治療方針を適確に行えるようにする。ホルター心電図の解析と診断を習得する。それにより、不整脈、虚血性心疾患の診断を経験する。高度医療技術(PTCA, PTCR, ペースメーカー植え込み術、IABP など)を用いた治療法のトレーニングを受ける。本態性高血圧症患者の多様な病態の評価、診断、治療方針を学習する。また、腎性、腎血管性、副腎性高血圧などの二次性高血圧の正しい診断、治療法を研修する。24時間血圧測定と当院独自の自律神経検査など、先進的技術を駆使した質の高い高血圧診断と治療学を学ぶ。また、最新機器を用いた動脈硬化の診断法と予防循環器病学の基礎的学習を行う。外来診療では、指導医のもとで循環器科医師として、初診から、診断、検査、治療を行う。入院患者については、自らが担当医としての診療を行う。当科での検査に関しては、さらに積極的に参加する。

(5) 糖尿病・代謝内科

糖尿病は、高血圧についで多い疾患であり、予備軍を含めると 4人に 1人と言われている国民病です。どの科を専攻するとしても糖尿病の患者さんの治療をしなければならないので、血糖管理の習得が必要になることは言うまでもありません。初期研修の間に糖尿病最前線の診療 を見ておくことをお勧めします。また糖尿病患者は感染症をはじめいろいろな合併症を呈す るので、他科と連携し他科の疾患も同時に経験することが可能です。本研修では、境界型、2型糖尿病、1型糖尿病、劇症 1型糖尿病、緩徐進行 1型糖尿病、妊娠糖尿病、およびその他の糖尿病(二次性)の診断や病態生理を実際の診療を通して習得します。インスリン抵抗性やインスリン分泌不全など糖尿病の病態に応じた薬物療法(インスリン、GLP1アナログ、SU 剤、 BG 剤、TZD、グリニド、αGI、DPP4i、SGLT2i)の実践を習得します。食事療法、運動療法の理論と実践も学びます。高血糖昏睡時のインスリン持続注入療法や低血昏睡の緊急対応ができ ると共に低血糖に関する正しい知識を身につけ、さらにシックデールールを含めた患者教育・指導について習得します。細小血管障害合併例では網膜症、腎症、神経障害、糖尿病壊疽時の検査、診断、治療について学びます。糖尿病は、心血管障害、脳血管障害などの動脈硬化性疾患も高率に合併しますので、動脈硬化の予防、検査、診断、治療などについても習得します。さらに血糖管理困難例については CGM による 24時間血糖モニタリングを行い、1型糖尿病では SAP による血糖管理も導入していきます。糖尿病性昏睡、周術期における血糖管理などについても習得します。当科は日本糖尿病学会認定教育施設ですので、日本糖尿病学会専門医の取得を希望する方は、3年目以降も後期研修医して専門医による指導により十分な症例数も経験できるよう配慮します。

(6)腎臓内科

【取り扱う疾患】

急性腎障害,慢性腎臓病,急速進行性糸球体腎炎,ネフローゼ症候群,急性腎炎,慢性腎炎,電解質異常など

【研修内容】
  • 外来:新患問診,検査(血液,尿,超音波など),臨床推論,治療計画
  • 病棟:病態の評価,体液・電解質バランスを考慮した輸液の計画腎機能に応じた薬剤の選択および用量調節,合併症の管理
  • 透析:外来維持透析患者の検査結果の評価,透析条件の検討合併症入院患者の透析管理
  • 新規透析導入(予定導入,緊急導入,CHDF),導入期管理急性血液浄化療法
  • 手技:前腕内シャント作成,中心静脈カテーテル挿入,超音波

(7)心療内科

心療内科はストレスによって発症あるいは増悪する内科疾患を主な診療対象にしています。内 科疾患は、器質的疾患のみならず機能異常を呈する疾患が多く存在します。機能異常の背景に は自律神経・中枢神経機能が関与しています。疾患を診断し、中枢神経機能、自律神経機能、末梢臓器機能を評価し、患者の心理状態と社会的背景の病態への関与度を正確に判断した上で、薬物療法や心理療法などの治療を施行するのが心療内科です。

当科は地域の中核病院における「心療内科」として、地域や院内のニーズに応じた診療を心がけています(そのため、精神症状がメインの症例などにも対応しています)。

また東北大学病院心療内科は宮城県摂食障害治療支援センター(国内4か所のうちの1つ)の活動に従事しており、当科は連携病院として摂食障害の治療も積極的に行っています。

治療上患者様の心理面にも介入する機会が多く、良好な医師患者関係の構築が非常に重要です。研修段階の医師の単独行動や発言は予想外の結果につながる可能性もあり、患者様、研修医双 方に負担がかかることが懸念されます。

そのため、当科実習では「指導医の直接の監督下でできる」が到達目標となります。

外来・入院診療ともに、事前に指導医から患者様に研修医が関わることを伝え、同意が得られた症例に限り診療に携わってもらいます。

入院症例を主として取り組んでもらいます。

1- 2名担当患者を決め、疾患や病態について心身両面から知識と経験を深めてもらいます。特に入院治療を要する重症摂食障害患者の身体的問題、検査オーダー、データの読み方などは当科の特徴として必須と考えます。

外来診療では初診患者の予診を取り指導医の本診を見学します。

そのうえで初診時の診療録をまとめますが、精神科疾患の診断基準である DSM-5を参考に診断や除外診断も踏まえての検査オーダー、治療方針などを立てて指導医にプレゼンテーションをしてもらいます。

面接、診療録作成、症例プレゼンテーションなどはすべての科に共通する基本技能ですが、特に心療内科分野では重要視されるところであり、研修医の皆さんの今後の医師業務の基本として改めて取り組んでもらいたいと思っています。

(8)指導を行う医師名

  • 小山二郎、小林智夫、大谷内 幹、三浦元彦、榊原智博、田中光昭、鴇田藍、神田学町田貴胤、町田知美 他

2.外科

基本研修としての外科の目的は、必要な外科的基本知識、技能を修得するとともに、チーム医療における医師および他の医療メンバーとの協力・協調など、医師として望ましい態度と習慣を身につけることである。診療科は消化器外科、乳腺外科、大腸肛門外科、呼吸器外科から選択し、各指導医のもとに4~8週間(必修4週間)研修する。身につけるべき基本的な内容・目標は以下のとおりである。1)外科的治療や手術のための各種の採血法(静脈血、動脈血)、採尿法(導尿法を含む)、注射法(皮内・皮下・筋肉・静脈注射、点滴、静脈確保法を含む)、 2)穿刺法(胸腔・腹腔穿刺を含む)の適応決定と実施。3)簡単な外科的治療法(局所浸潤麻酔、簡単な切開・摘出・止血・縫合法、創処置、滅菌・消毒法を含む)。4)通常よくみられる外科的疾患や外傷をもつ患者に対し判断、処置できる問題解決力。5)手術に参加し手技を学び、助手としての役割を理解しそれを果たす。6)術前術後管理として、手術予定患者の画像診断、手術適応・術式の理解、リスク評価や、術後の状態把握ではバイタルサイン(意識、体温、呼吸、循環動態、尿量など)のチェック、術後起こりうる合併症および異常に対して基本的な対処ができること。7)重症管理として、人工呼吸(アンビュー、気管内挿管)および胸骨圧迫式心マッサージができる。気管切開の適応、レスピレータの基本的な理解と操作。出血性ショック、敗血症性ショックに対する初期対応と必要な薬剤を適切に使用ことができる。8)癌終末期患者の病態生理と心理的状態の変化を学び、患者の身体だけでなく心理的、社会的な状況を理解の上で治療を行うことなどである。

指導を行う医師名

  • 成島陽一、高橋賢一、本多 博、保坂智子 他

3.麻酔科

(1)研修目標

基礎研修としての麻酔科研修では麻酔指導医のもとに、手術症例を対象として麻酔手技と必要な臨床薬理学,呼吸・循環・神経・内分泌などの病態を学び、特に生命を維持する上で最も基本的な気道確保法(マスク換気法、ラリンジアルマスク挿入法、気管内挿管法)は確実に身に付ける。麻酔科での知識・技術は臨床医として有用であり、緊急事態においても慌てず対処できるようになることを目標とする。

(2)研修内容

麻酔に必要な知識・技術を手術症例の麻酔管理を通して修得する。スパイロメトリー、心電図、血液検査などのデータから術前評価を行い、麻酔指導医の指導のもとで、監視モニターの装着、末梢静脈を確保し、静脈麻酔薬、筋弛緩薬、吸入麻酔薬などを駆使して、全身麻酔法と術中・術後管理を実践する。局所麻酔法では、脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔(腰部および仙骨部)の手技・管理法を修得する。他に経鼻的気管内挿管、観血的動脈圧測定、中心静脈カテーテル挿入法(内頚静脈、鎖骨下静脈、大腿静脈)などの手技については、その研修期間中に症例があれば学ぶことができる。心マッサージなどの救急心肺蘇生法については人形で学び、症例があれば実践する。

(3)到達目標

  • ア 術前回診での診察、病歴、検査データなどから全身状態を把握し、手術術式を考慮の上、麻酔法の選択、輸液、輸血、モニタリングなど術中・術後管理の計画が立てられる。
  • イ 麻酔に関与する薬物の薬理作用を理解し、適切に使用できる。
  • ウ 麻酔の基本的手技として気道確保(特に気管内挿管)、人工呼吸、脊髄くも膜下麻酔、腰部硬膜外麻酔ができる。
  • エ 麻酔時のモニターの意義と適応を理解し、呼吸・循環・体液管理など全身管理ができる。オ 心肺蘇生法を理解し、実践できる。

(4)指導を行う医師名

  • 岩川力、他

4.救急科

(1)研修目標

救急医療は「医」の原点であり、かつすべての国民が生命保持の最終的な拠り所としている根源的な医療と位置づけられる。生命の危機にさらされた状態で患者が来院すれば直ちに治療を開始し、原因疾患の検索と治療を行う。既存診療科の疾患であることが判明すれば円滑に当該科に治療を引き継ぐ。研修として必要な基本的知識、技能を修得するとともに、望ましい態度と習慣を身につける。救急外来、患者容体悪化時における適切な診療方針、手技を習得するとともに、救急外来における患者への適切な応対、他の医療メンバーと協調する習慣を身につける。

(2)研修内容

  • ア 救急外来初療、集中治療に参画し指導医とともに初期対応を実践する。
  • イ 救急室勉強会(救急 De ナイト)、救急症例検討会等のカンファレンス、抄読会に参加する。
  • ウ 具体的な習得手技。
    救命救急処置、救急患者診療手順、縫合法を含む創傷管理、機械呼吸管理、中心静脈路の確保、PiCCO などによる循環管理、血液浄化法、栄養管理等。
  • エ RRT(Rapid Response Team)に参加し院内急変時の適切な対応を学ぶ。

(3)到達目標

救命初療を実践できる。

よくある救急傷病患者の初期対応を実践できる。

生命徴候の把握と重症度、緊急度診断を実践できる。 重度侵襲患者の経過中の病態変動を理解、説明できる。呼吸循環・栄養・感染管理を理解、説明できる。

BLS、ACLS( advanced cardiovascular life support )、JATEC( Japan advanced trauma evaluation and care )の修得

(4)指導を行う医師名

  • 赤田昌紀
  • 東北大学病院 久志本茂樹、他

5.小児科 (東北労災病院、宮城県立こども病院(令和5年度まで))

小児医療は新生児から思春期までの人生のわずか十数年間を対象にしている。しかし心身の発育・発達は日々ステップアップしていくものであり、そこには多くの遺伝・環境要因が関与する。即ちそれぞれの日齢、月齢、年齢に合わせた評価と対応が必要であり、この点が小児科の存

在意義と言える。こどもの Life(生命と生活)全般に関わるのが小児科であり、一個人からこれほど多くの学びを得られる領域は他にはあるまい。まさに小児科は医の原点である。

院内小児科にて必修科目としての研修を行う。院内小児科研修修了者のうち意欲のある者に関しては、希望により宮城県立こども病院における研修(8週以内)が追加選択できる。

(1)一般目標

  • ア 日常よくみられる小児疾患に対し、初期診療を行うために必要な基本的能力(知識・技能・態度)を身につける。
  • イ 患児の持つ問題を医学的、心理的、社会的側面からトータルに把握する能力を身につける。

(2)行動目標

  • ア 患児ならびに養育者と良好な人間関係を築くことで適切な医療面接を行い、病歴および診療上必要な情報を得ることができる。
  • イ 小児の発育・発達とその異常に関する基礎知識を習得し、患児と養育者の状態に配慮した適切な理学所見がとれる。
  • ウ 指導医とともにインフォームド・コンセント、インフォームド・アセスメントの考え方に基づいた適切な説明と指導ができる。
  • エ 遭遇する機会が多い小児疾患を多く経験し、必要な検査の選択と評価、病態に応じた治療計画の作成、採血・血管確保・注射(皮内、皮下、筋肉、静脈注射)・導尿・腰椎穿刺・吸入療法などの処置や投薬を行うことができる。
  • オ 入退院の適応を判断できる。また適切な時期に専門医へのコンサルテーション、他施設への患者紹介することができる。
  • カ 小児救急疾患を診療する上での最低限の知識を身につけ、上級医に引き継ぐまでの間に必要な初期対応を選択することができる。
  • キ 予防接種外来・乳児健診外来に参加し、予防医学の重要性と育児支援について説明することができる。母子手帳の内容を理解し診療に役立てることができる。
  • ク 適切な診療録の記載、文書の作成を行うことができる。
  • ケ チーム医療の原則を理解し、他の医師および医療メンバーと協調して診療を行うことができる。

(3)学習方略

  • ア 外来診療:指導医の下で主に新患の診療を行う。医療面接・診察を実施し検査・診断・処置を行う。治療を立案し入院の適応を判断する。適切に診療録を記載し、入院の場合は診療計画を作成する。予防接種外来・乳児健診外来に参加する。
  • イ 病棟診療:指導医とともに担当医としてすべての入院患児について病棟回診を行い、入院時からの病状の変化を把握し診療録に記載する。必要な検査・処置・治療・コンサルテーション等を行い、また退院の適応を判断する。退院時サマリーを作成する。
  • ウ 小児救急診療:仙台市小児科二次救急輪番当番日の診療に積極的に参加し、指導医の下に紹介および救急搬送患児の診療に当たる。
  • エ 宮城県立こども病院では、より専門性の高い疾患について指導医の下で研修を行う。

(4)指導を行う医師名

  • 千葉靖、高柳玲子、沼田美香
  • 宮城県立こども病院 梅林 宏明 他

6.整形外科

整形外科は四肢体幹の機能再建外科学であり、人々が日常生活を快適に暮らせるようになるこ とを目標に治療に当たる診療科である。当院では、手術患者を入院対象としているので、筋・骨格系のほとんどの手術例を体験できる。人工関節手術と肩関節の手術は東北地方では、最多である。整形外科疾患群の治療を通して、整形外科の基礎的知識、診察法、処置、検査、手術について学ぶ。5人の専門医と3人の医師が3グループに分かれて診療に当たっているので、4週ごとに rotation して各分野を研修することになる。全般研修として、整形外科疾患の診察法、病歴の取り方、画像の読み方、症例の presentation の方法、関節造影と脊髄造影法の実施、術前術後管理、手術の基本的知識と技術について学ぶ。外傷などの救急患者の来院時には、専門医とともにその診断と治療に参加する。4週ごとに1例の症例報告を各グループの指導者に提出する。1、 2年次に経験する各グループでの研修する整形外科疾患は下記のようなものである。

(1)グループ1

関節リウマチに対する人工関節置換術(肩、肘、股関節、膝関節)を主体とした手術法、変形性関節症に対する人工関節置換術(肩、膝、股関節)、各人工関節の緩みに対する人工関節再置換術、骨折の治療

(2)グループ2

腰椎疾患に対する手術法(ヘルニア摘出術、開窓術)、骨軟部腫瘍の治療、股関節と肘関節疾患に対する人工関節置換術と関節形成術および再置換術、末梢神経障害に対する電気的診断と手術法(肘部管症候群、手根管症候群など)、各部位の骨折治療

(3)グループ3

頚椎、胸椎、腰椎の脊椎疾患(ヘルニア摘出術、開窓術、脊柱管拡大術、脊椎固定術)と脊髄損傷に対する手術的治療、関節リウマチの脊椎手術、肩関節疾患に対する手術法、肩関節と膝関節のスポーツ障害に対する関節鏡視下手術法、各部位の骨折

(4)指導を行う医師名

  • 日下部隆、小河裕明、他

7.耳鼻咽喉科

1名ないし2名の指導医と共に行動し、一般的な臨床医が身につけるべきである耳鼻咽喉科の初歩的な診療、検査、手術などを経験する。専門的な診療の概要を理解し、急患として取り扱う機会の多い鼻出血、急性中耳炎、めまい、扁桃炎などに対する適切な初期対応ができること、さらには耳鼻咽喉科・頭頚部外科の専門医に紹介すべき疾患の判定ができるようになることを目標とする。これまでの耳鼻咽喉科診療は、対象とする部位が狭く深いという特徴があって、短期間の研修では指導しにくいきらいがあった。しかし、内視鏡や画像モニターの普及により額帯鏡・喉頭鏡などを使えるようになるという大きなハードルを回避することもでき、3ヶ月程度の短期の研修でもこのような目標を達成することができる。特に意欲のある者に対しては、さらに高いレベルの研修も適宜考慮する。

(1)指導を行う医師名

  • 渡邊 健一 織田潔、他

8.眼科

主に外来診療と手術にて実習を行う。

外来では視診、眼位、眼球運動、対光反射、細隙灯顕微鏡検査、眼底検査、眼底カメラ撮影、超音波検査の手技を学び、硝子体注射や網膜光凝固術などの処置の見学や補助業務などを行う。視野検査や網膜電位図検査の見学、病棟往診に同行し眼科検査を行う。屈折検査、視力、眼圧、眼底写真や眼底 OCT、視野検査などの検査結果の解釈方法を学ぶ。慣れてきたら新患の予診に携わる。上級医の外来診療を見学し、白内障手術の適応の決定や患者様への説明のし方、糖尿病性網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性症などの網膜疾患や緑内障の診断と管理、他科の疾病や薬剤と眼科との関連についても学ぶ。

身体障害や障害年金の診断書やロービジョンケアなどの福祉についても学ぶ。

手術室では外回り業務や顕微鏡下手術の助手を行う。希望者は豚眼を用いた模擬手術の実習も相談の上行っている。

(1)指導を行う医師名

  • 植松恵

9.泌尿器科

当科の特徴は診断より治療(外科的および内科的治療)まで継続して行われることである。従って、短期間にそれら全てを修得することは困難である。しかし、泌尿器科を研修することは、将来、内科系または外科系のいずれに進もうとも、その臨床能力の幅を広げることは確かである。まず、各種検査法(内視鏡検査、X線検査、超音波検査、尿水力学的検査、各種生検法等)を研修する。次に泌尿器科疾患の診断法と治療法(特に内科的治療)を修得する。

最後に外科的治療法としての各種内視鏡下手術(腹腔鏡下手術)、泌尿器科悪性腫瘍手術、一般泌尿器科手術、尿路形成および機能再建手術などの適応を修得し、各種手術を助手として経験する。当科患者の特徴は悪性腫瘍、前立腺肥大症、尿失禁、高齢者の排尿障害、脊損患者の尿路管理、尿路結石、尿路感染症、小児尿路奇形等と幅広く、それらの患者のケアに指導医とともに参加する。

(1)指導を行う医師名

  • 阿部優子、櫻田祐

10.皮膚科

3-6ヶ月の皮膚科研修を希望するものには、皮膚科の中で最も他科の臨床医が遭遇する日常的皮膚疾患について、診断と治療を学び稀で珍しい皮膚疾患との違いがおおよそ区別できるようにすることを目標とする。具体的には指導医とともに外来診療を学び入院患者の治療を行 い、診断にいたる思考過程及び検査法などを学ぶ。

(1)指導を行う医師名

  • 谷田宗男、他

11.放射線科

(1)単純X線写真、CT、MRI、核医学検査などの各種画像診断法の基本的な読影法を習得する。

まず正常断層解剖、加齢変化、normal variants 等を知り、検査法に特有の artifact も理解する。次に、異常影の適切な表現法を学ぶ。異常影の成り立ちを基礎から理解し、各種のサインを覚えていただく。
それぞれの検査法の特徴、画像の信頼性と限界、その疾患を診断するうえでの感度や特異度などを知らないと適切な検査法を選択できないので、画像診断における decision tree を、各臓器や疾患ごとに整理して理解していただく。

(2)血管造影およびその応用による血管内治療(IVR;インターベンショナルラディオロジイ)の基本的技術および知識を習得し、専門医の指導下に助手として検査・治療手技を試行する(ほぼ毎日)。

(3)放射線治療に関しても、その適応・照射計画・実施法などを学び、各種悪性腫瘍の治療に参加していく(1~2日/週)。

(4)指導を行う医師名

  • 濱光、他

12.リハビリテーション科

当院のリハビリテーション科の入院患者の約半数は脳卒中であり、約半数は脊髄損傷である点が特色といえる。他に、切断の患者も少数であるが取り扱っている。リハビリテーション医学は疾患別ではなく、障害科学であるので、上記以外にも疾患にかかわらず、診療の対象となっている。その一例としては慢性閉塞性肺疾患のリハビリテーション訓練も行っている。

(1)研修内容

  • ア 障害構造の理解
    障害は機能、能力そして(社会)参加の三つの階層を基本に理解する。研修の第一は障害の構造の理解である。
  • イ 障害評価を行う
    臓器の機能だけではなく個人の能力そして社会経済的背景をも考慮した評価を学ぶことになる。
  • ウ リハビリテーションプランの作成:評価をもとに障害を持つ人の社会復帰に至るまでの医療的介入プランを作成する方法を学ぶ。
  • エ 治療法の理解
  1. 運動療法の理解
    運動療法の目的と実際を理解し運動処方を作成する。
  2. 物理療法の理解
    各種温熱療法、水治療法あるいは電気治療の内容、適応、禁忌を理解し処方する。
  3. 作業療法の理解
    作業療法の特質を理解し作業療法の処方をする。
  4. 言語療法
    言語療法の内容を理解し言語療法の処方をする。また嚥下訓練を理解し処方をする。
  5. 技師装具療法
    義肢装具の特徴を理解し、適切な装具処方を行う。
  6. チーム医療の理解
    評価会議に出席し、各職種からの情報を統合することを学ぶ。各職種間のコミニュケーションを円滑に推進する。
  7. 社会資源の利用
    家庭復帰、復職あるいは復学を目的として外部の諸機関との連絡調整を行い、患者指導を行う。

(2)研修計画

12週コースでは副主治医としてスタッフ医師のもとで上記の研修を行う。ケースカンファレンスに医師として参加する。運動療法、作業療法および言語療法についてそれぞれ1週ずつ見学する。

6ヶ月コースでは、部長の指導のもと2~3人の入院患者を主治医として受け持ち、ケースカンファレンスを主催する。なお本コースでは運動療法、作業療法および言語療法についてそれぞれ2週ずつ体験する。

(3)指導を行う医師名

  • 原田 卓、安達 理

13.病理・検査科

(1)研修目標

  • ア 臨床診断に必要な病理学や検査の知識の習得に努める
  • イ 病気の解釈に必要な検査の進め方を修得する。
  • ウ 治療効果の判定や反省を病理学的に行い、治療に役立つ力を養う。

(2)研修内容

  • ア 手術標本の切り出し方、固定の仕方、パラフィンブロックの標本の作製の仕方、染色の仕方を実習する。
  • イ 検査科の生理検査や生化学、血清、血液検査の実習と検査データの読み方を修得する。
  • ウ 生検および外科切除検体の標本の病理診断の仕方、診断書の読み方、病理学的鑑別診断、それらの臨床への生かし方を学ぶ。
  • エ 剖検を実際に経験して、その肉眼所見や組織所見を通して病態の理解を深めると共に治療効果や副作用の有無を学ぶ。
  • オ 細胞診の読み方と臨床診断の関係を学ぶ。
  • カ CPCや外科病理カンファレンスを通して、疾患の理解を深めると共に、臨床上の問題点や疑問点を解決する。
  • キ 症例報告に必要な病理学や検査の知識を勉強する。

(3)指導を行う医師名

  • 岩間憲行

14.産婦人科(横浜労災病院、東北公済病院、仙台医療センター、東北大学病院)

(1)産科

指導医の元で正常妊娠、正常分娩の管理、取り扱い方を覚え、それにもとづいて異常妊娠(例えば切迫流産の管理、治療、流産の処置、子宮外妊娠の診断と手術を含めた治療など)について学ぶ。更に異常分娩(例えば切迫胎児仮死、第2期遷延などによる吸引分娩、児頭骨盤不均衡などに基づく帝王切開術など)について習得する。

(2)婦人科

婦人科的器質疾患(主に子宮、卵巣などの良性、悪性腫瘍、)について超音波断層法検査、細胞診、組織診検査の診断、手術を含めた治療手技について習得する。またホルモン異常に基づく疾患(例えば更年期障害、不妊症、無月経など)の診療、性行為感染症を含めた炎症疾患の診断、治療法などにつき習得する。

(3)指導を行う医師名

  • 横浜労災病院 松永 竜也、他
  • 東北公済病院 田野口孝二、他
  • 仙台医療センター 新倉 仁、他
  • 東北大学病院 八重樫伸生、他

15.精神科(東北会病院)

(1)研修目標

  • ア 基本的な精神科面接技術の理解。
  • イ 精神科領域の疾患の理解。
  • ウ 精神症状に対する薬物選択の基本的知識の習得。

(2)研修内容

  • ア 一般精神医学の体系的修得をする。
  • イ 精神科面接による問題点の把握をする。
  • ウ 基本的な精神疾患の治療および薬物治療の習得をする。
  • エ 一般臨床の場における精神医学および心理社会的要因への応用が可能な能力の養成を目標とする。

(3)研修方法

  • ア 研修期間…4週
  • イ 研修場所…東北会病院
  • ウ 研修方法…午前中は主に外来部門(新患診察場面、デイケア、各種集団精神療法など)、午後からは入院病棟での研修が主となる。当院は機能別に4病棟が管理運営されており、 1週間ごとに各々の病棟医や主治医が教育に当たる。

(4)研修の評価と記録

  • ア 研修期間終了時に研修記録およびチェックリストを提出する
  • イ 臨床研修委員会が評価をする。

(5)指導を行う医師名

  • 東北会病院 金 仁、 他

16.脳血管内科(広南病院)

(1)研修目標

  • ア 基本的な脳血管内科の理解。
  • イ 脳血管内科領域の疾患の理解。
  • ウ 脳血管内科に対する基本的知識の習得。

(2)研修内容

(3)研修方法

  • ア 研修期間…原則4週(最大でも8週以内)
  • イ 研修場所…広南病院

(4)研修の評価と記録

  • ア 研修期間終了時に研修記録およびチェックリストを提出する
  • イ 臨床研修委員会が評価をする。

(5)指導を行う医師名

  • 広南病院 藤原悟 他

17.一般外来(内科・外科・JCHO 仙台病院)

(1)研修目標

症候や疾病・病態についての臨床推論プロセスを経て解決に導く。

(2)研修内容

内科・外科でのブロック研修時に、週1回程度当該診療科の外来にて診療にあたる。

(3)研修方法

  • ア 当院
    内科あるいは外科外来にて、紹介状を持たない紹介患者あるいは紹介状を有していても臨床問題が特定されていない初診患者を診察する。
  • イ JCHO 仙台病院
    原則として 2年次に 2週間相当の 10回を実施する。

午前中に指導医とマンツーマンで無紹介新患や若干の再来患者(フォロー外来)の診察にあたる。1日に 2~5件程度を想定する。

患者さんの許可があれば、録音あるいはビデオ撮影し、午後にコミュニケーション技法などのフィードバックを行う。

また、外来で得たクリニカルクエスチョンを EBM に則り検索し、ミニレポートを提出する。

(4)指導を行う医師名

  • 大谷内 幹、成島陽一、小山二郎 他 JCHO 仙台病院 渡邉 崇

18.地域医療(仙台往診クリニック・松田病院・富谷中央病院・秋田労災病院・たんぽぽクリニック(令和6年度から))

(1)研修目標及び研修内容

  • (ア)診療所の医療の現場を体験することにより、病診連携をどのように進めたらよいか肌で感じてもらう。
  • (イ)診療所と病院との間の疾患の違いを知る。
  • (ウ)病院へ紹介するときには、ある程度診断がついているケースもあるが、診療所に訪れる患者は千差万別で、その中から重症化しそうな患者を早く見つけ出す能力を磨く。
  • (エ)患者の初診から最後までを見届け、その疾患の経過を実際に体験する。

(2)指導を行う医師名

  • 仙台往診クリニック 川島孝一郎、他
  • 秋田労災病院 奥山幸一郎、他
  • 松田病院 松田 倫史 他
  • 富谷中央病院 佐々木修一 他
  • たんぽぽクリニック 松原 信行 他

19.保健・医療行政

(1)仙台市保健所青葉支所

ア 研修の目的

診断・治療という臨床的診療行為にとどまらず、健康増進活動を基盤とした地域保健ないし職域保健、プライマリケアからリハビリテーション、福祉サービスにいたる連続した包括的な保健医療を実践する。

イ 保健所研修内容
  1. 地域保健・健康づくりの場としての保健所および市町村保健センターの機能、役割の理解および関係法規の理解
  2. 地域保健活動の理解と実践
  3. 健康づくり活動の理解と実践
  4. 結核・エイズ等感染症対策の理解と実践
  5. 精神保健福祉業務の理解
  6. 難病対策の実際
  7. 生活保護制度と被保護者の実態
  8. 福祉サービスの理解と実践(介護保険法)
  9. 食品衛生業務の理解(食中毒防止対策)
  10. 環境衛生業務の理解
  11. 医療機関への立ち入り検査
  12. 新たに保健所に求められている機能の理解(健康危機管理、児童虐待防止対策等)
ウ 指導を行う医師名
  • 林 敬

(2)宮城県赤十字血液センター

ア 研修目標
  • 血液製剤は、特定生物由来製品と改正薬事法で定義され、潜在的に内在する危険性を理解すると共に、適正使用の必要性を理解する。
  • 血液製剤の製造から供給に至る高い公共性と倫理性を理解する。
  • 国内自給を目指す日本の献血制度、血液製剤の安全性確保対策、供給体制の実際を理解する。
イ 研修内容
  1. 献血者確保対策における国及び都道府県、血液センターの役割を理解する。
  2. 血液製剤の安全性確保ための、献血基準、問診の重要性、ウイルス検査について理解する。
  3. 検診業務を通じて、献血者・輸血用血液製剤の安全性確保を理解する。
  4. 採血時の消毒方法、apheresis の原理を習得する。
  5. 輸血用血液製剤の種類、調製方法を理解する。
  6. 血液製剤の保管、管理方法を理解する。
  7. 県内医療機関への供給体制、全国的な需給管理体制について理解する。
ウ 指導を行う医師名
  • 峯岸 正好

ページのトップに戻る