消化器内視鏡センター
センターの特色
当院消化器内視鏡センターは平成21年(2009年)10月に設立され、2024年4月現在常勤医13名、専攻医1名の医師等が随時参加して消化器内視鏡業務を行っています。消化器疾患全般(上部消化管・下部消化管・肝胆膵)それぞれの分野において専門医を揃え、確実な診断、治療を提供できる体制を備えております。
また、当センターは日本消化器内視鏡学会の指導施設認定を受けており、学会指導医や専門医が多数在籍しています。センター所属の看護師は全員が消化器内視鏡技師の認定を受けており、スタッフ一同、高い専門性を保ちながら患者様に寄り添った検査・治療をするよう努めています。
診療内容
主な内視鏡検査、治療内容
- 消化管の早期癌やポリープなどに対する内視鏡診断と治療
- 消化管出血に対する止血術
- 食道胃静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法、内視鏡的静脈瘤結紮術
- 消化管狭窄に対するバルーン拡張術
- 炎症性腸疾患の精査や出血源不明の消化管出血に対するカプセル内視鏡や小腸内視鏡検査
- 内視鏡的膵胆管造影(ERCP)を用いた内視鏡治療(急性胆管炎や閉塞性黄疸に対する胆道ドレナージ術、総胆管結石の内視鏡的砕石術など)
- 粘膜下腫瘍、膵疾患などの診断のための超音波内視鏡検査 (EUS)および超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)
治療実績
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|---|---|
上部消化管内視鏡 | 6,925 | 6,965 | 6,917 | 6,424 | 6,277 |
下部消化管内視鏡 | 3,302 | 3,073 | 3,074 | 2,956 | 2,943 |
膵胆道系内視鏡 | 125 | 117 | 103 | 102 | 160 |
計 | 10,352 | 10,155 | 10,094 | 9,482 | 9,380 |
※表は横にスクロールできます。
主な治療
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
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内視鏡的止血術(上部) | 71 | 85 | 96 | 84 | 90 |
内視鏡的止血術(下部) | 40 | 34 | 46 | 70 | 38 |
内視鏡的粘膜切除術(上部) | 7 | 5 | 8 | 12 | 15 |
上部ESD | 108 | 128 | 126 | 113 | 119 |
下部ESD | 16 | 30 | 28 | 41 | 33 |
内視鏡的静脈瘤硬化療法・結紮術 | 20 | 23 | 21 | 13 | 24 |
内視鏡的胃瘻造設術 | 38 | 28 | 31 | 34 | 31 |
内視鏡的大腸ポリープ切除術 | 459 | 381 | 381 | 344 | 406 |
※表は横にスクロールできます。
当センターではオリンパス社製の内視鏡システムをVPP契約(症例単価払い)により随時最新の機器に更新しており、高画質の最新内視鏡システムであるEVIS X1シリーズをほぼすべての検査室に導入しています。高性能の内視鏡を用いた通常内視鏡の他、特殊光観察、拡大内視鏡観察、超音波内視鏡検査などを併用して、質の高い診断のもとに治療方針を決めております。小腸疾患ではカプセル内視鏡とダブルバルーン小腸内視鏡を組み合わせて、また胆膵疾患では超音波内視鏡による病変評価や、超音波内視鏡化穿刺吸引針生検(EUS-FNA)による病理診断、急性胆管炎や閉塞性黄疸に対する ERCP関連手技などの治療を行っています。
癌診療については、早期消化管癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を積極的に施行しております。また、当院外科では低侵襲の腹腔鏡下胃切除術や結腸切除術を積極的に取り入れておりますし、ロボット手術も導入しました。残念ながら根治が望めない消化器癌に対しては腫瘍内科での化学療法も行っています。地域がん診療連携病院として、消化器内科・消化器外科・腫瘍内科・放射線科・緩和ケア内科が密に連携して最も適した治療を行っています。
検査を受ける方へ
最近は苦痛なく検査を受けたいというニーズも高まっていますので、当院ではできるかぎり鎮静薬の使用に対応しております(当日の運転予定がなく、70歳未満で、禁忌合併症のない方に限らせて頂いています)。上部消化管内視鏡検査については、鎮静薬が使用できない場合でも最新の高画質細径内視鏡を用いることで、比較的楽に、精度の高い検査を受けて頂けます。
上部消化管内視鏡検査は、特に症状のない検診目的や定期検査目的の場合は、絶食で来院されましたら基本的に当日の検査も対応可能です(検査予約状況や混雑状況により別日になる場合もございますのでご了承ください)。症状を伴う場合も、当日もしくは少しでも早い時期に検査を施行いたします。大腸内視鏡検査は、ご高齢でしたり自宅での前処置が不安な場合などは、入院での検査も可能です。また、消化管出血など緊急性の高い疾患については24時間365日いつでも対応致します。
お困りの際はお気軽にご相談、ご紹介いただければ幸いです。
診療体制
- センター長
- 消化器内科第2部長 大矢内 幹
- 副センター長
- 第四消化器内科部長 白木 学
- 診療担当
- 消化器内科医師13名
お問い合わせ先
- 消化器内科内視鏡室(病院代表)
- 電話(022)275-1111(代)