宮城県仙台市の総合病院 独立行政法人労働者健康安全機構 東北労災病院(とうほくろうさいびょういん)

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総合診療科

診療科の特色

総合診療科(General Medicine / General Practice)は、特定の臓器や疾患領域に限定されることなく、患者個々の健康問題を包括的に診療する診療科です。医学の進歩に伴い診療科の専門分化が進む一方で、複雑な病態を有する患者の診療や、診断が確定していない症例の初期対応を担う役割が重要視されています。

総合診療科は内科の一部門として、そのほかの内科(循環器内科、呼吸器内科、消化器内科等)という各身体システムに特化した「縦の軸」の科と共存する、各システムを横断する「横の軸」の役割を担っています。横の軸である総合診療科は、

① 多疾患併存のケア、
②症候論的アプローチを主とした、未分化で複雑な健康問題に 対する診断・治療、
③どのような患者にも共通して適応できる“普遍的部分”と患者ごとに変わる”可変的部分“をバランスよく考慮した医療の実践を行っております。

1. 総合診療科の診療の特徴

(1) 多疾患併存患者への包括的アプローチ

高齢化の進行により、複数の慢性疾患を併存する患者が増加しています。総合診療科では、臓器別の診療では対応が難しいケースに対して、個別化された治療計画の立案を行い、ポリファーマシーの調整や全身管理を含めた総合的なケアを提供します。

(2) 診断学に基づくアプローチ

診断学的思考(clinical reasoning)を基盤とし、症状ベースでの鑑別診断を重視します。特に、「原因不明の体調不良」「多彩な症状を呈する患者」「異なる診療科で診断が確定しなかった症例」において、適切な診断アルゴリズムを用いて病態を明らかにし、必要に応じて専門診療科と連携します。

(3) 地域医療における役割

開業医の先生方との密接な連携のもと、患者の診療の最適化を図ります。例えば、プライマリ・ケアレベルでは対応が困難な症例の評価や、専門診療科への適切な振り分けを担い、地域医療システムの円滑な機能を支援します。

  • レスパイト入院:
    レスパイト入院が必要なかたがいらしたら「地域包括ケア病棟入院申込書」よりご連絡ください。速やかに対応させていただきますのでお気軽にご相談ください。

2. 総合診療科と開業医の先生方との連携

総合診療科は、地域の診療所・病院との連携を重視し、以下のような形で先生方の診療をサポートいたします。

  • 診断が難しい症例の評価:診断学的アプローチを活用し、症候学・病歴・検査データを統合して病態を評価
  • 慢性疾患・フレイル患者の総合的ケア:高齢者の複合的問題(サルコペニア、認知機能低下など)を含めた評価・方針決定
  • 専門診療科との橋渡し:患者の適切な受診先を判断し、最適な医療資源の活用を支援

3. 先生方へのご案内

総合診療科は、開業医の先生方と協力しながら、地域における診療の質向上を目指しております。患者さんのご相談について随時対応いたしますので、お気軽にご紹介ください。処方や治療の内容、検査結果を添えていただきますと大変助かります。ご紹介いただいた患者さんについては迅速にご返事さしあげます。また、紹介型のスタイルをとっておりますので、患者さんはご紹介いただいた先生方のもとに原則すべてお返しします。

総合診療科は、「患者中心の医療」を実践する診療科として、開業医の先生方とともに地域医療の発展に貢献してまいります。

学会発表

総合診療科は研修医・専攻医の教育に力を入れています。

  • 2023年2月18日
    第228回 日本内科学会東北地方会
    優秀演題賞
    メサラジンによるⅠ型尿細管性アシドーシスが疑われた1例
    笹川佳樹 小山二郎 神田学
  • 2024年4月13日
    医学生・研修生・専攻医の日本内科学会2024東京
    ビタミンB群欠乏とボノプラザンフマル酸塩(P-CAB)内服を背景にMg・K低値を認め四肢脱力・慢性下痢をきたした1例
    永井淳也 小山二郎 神田学 鴇田藍
  • 2024年4月13日
    医学生・研修生・専攻医の日本内科学会2024東京
    呼吸困難で発症し非外傷性破裂により死亡に至った血管内大細胞型Bリンパ腫の1例
    近藤類 小山二郎
  • 2024年9月21日
    第233回 日本内科学会東北地方会
    最優秀演題賞
    繰り返す腸炎として診断されていた遺伝性血管性浮腫の1例 柄本義徳
    小山二郎 宇塚裕紀
  • 2025年2月15日
    第234回 日本内科学会東北地方会
    溶連菌感染後急性糸球体腎炎にプレドニゾロンの投与が奏効した1例
    堀内桃音 神田学 小山二郎
  • 2025年2月15日
    第234回 日本内科学会東北地方会
    強直性骨増殖症(Forestir病)が誤嚥性肺炎の原因と考えられた1例
    藤巻優花 小山二郎 原田卓 庄子恵子
  • 2025年9月27日
    第236回 日本内科学会東北地方会
    優秀演題賞
    感染症を契機に生じた門脈血栓に対して抗菌薬とエドキサバンが有効であった1例
    倉増太郎 小山二郎

総合診療科 医師紹介

[総合診療科部長]
小山 二郎(平成2年卒)

専門分野 内科
所属学会、学位・認定等 日本病院総合診療医学会 総合診療認定医・特任指導医
日本プライマリケア連合学会 認定医・指導医
日本内科学会 総合内科専門医・指導医
日本内科学会 内科認定医
日本循環器学会 循環器専門医
心不全緩和ケアプロバイダー
日本救急医学会ICLSインストラクター
日本内科学会JMECCインストラクター
日本医師会 認定産業医
宮城県緩和ケア研修会受講済み
厚生労働省医政局長認定臨床研修指導医
患者さんへのメッセージ 一人ひとりに寄り添った診療を心がけてまいります。

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