宮城県仙台市の総合病院 独立行政法人労働者健康安全機構 東北労災病院(とうほくろうさいびょういん)

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皮膚科

診療科の特色

皮膚疾患全般を幅広く取り扱っています。患者の皆様には日本の現代皮膚科の標準治療をします。その上で皆さまの意志や日常生活における満足度を尊重した治療方針の選択を常に心がけます。

診療内容

当院皮膚科で扱っている疾患

皮膚に変化があれば全て診察、治療の対象になります。

  • 湿疹、皮膚炎、皮膚掻痒症、アトピー性皮膚炎
  • 細菌性皮膚感染症(とびひ、丹毒、蜂窩織炎)、にきび・真菌感染症(水虫、カンジダ症、癜風)
  • ウイルス性感染症(いぼ、水いぼ、水痘、麻疹、帯状疱疹、単純ヘルペス)
  • 中毒疹(薬疹を含む)
  • 尋常性乾癬、掌蹠膿疱症
  • 皮膚外傷、熱傷(やけど)、外傷後瘢痕・自己免疫水疱症(天疱瘡、類天疱瘡)
  • 血管炎(アナフィラクトイド紫斑病、アレルギー性血管炎)
  • 皮膚潰瘍(うっ滞性、動脈性、糖尿病性、外傷性)
  • 皮膚腫瘍(良性腫瘍、悪性腫瘍)
  • 爪、毛髪の疾患(陥入爪、爪囲炎、爪水虫、爪変形や変色、脱毛症)
  • 色素異常性疾患(尋常性白斑、あざ、しみ)

当科の特色

  • 外来通院加療のみならず、適宜入院加療を行っています。
  • 紫外線療法(Narrow-band UVB療法)を行っています。
  • 自費診療として男性型脱毛症の内服治療、睫毛貧毛症の外用治療も扱っています。
  • 労災疾病等13分野研究・開発、普及事業の一環として職業性皮膚炎(お仕事でお使いの物質による手あれや皮膚炎)の診療を積極的に行っています。特に手あれを起こしやすい理・美容師の皆様を対象とした手あれ予防のガイドブックを作成しました。こちらからご覧になれます。

理・美容師の手あれ予防ガイドブックはこちら

当院で取り扱っていない疾患

各種レーザー治療、美容皮膚科、ケミカルピーリング、ピアッシング、爪のワイヤー療法、腋臭症手術、多汗症の治療、褥瘡の外科的手術療法、ケロイドの手術療法などは行っておりません。大変申し訳ありませんが、このような場合は適切な他の機関へ紹介させていただいております。また悪性黒色腫の治療は東北大学病院皮膚科に紹介しております。

皮膚科疾患の解説

爪白癬(つめ水虫)
いつの間にか足の爪が厚くなり、白く濁ってきていませんか?それは爪白癬の可能性があります。当科では必ず真菌検査を行ない、正確に爪白癬と診断をつけてから、抗真菌剤による加療をしています。足の爪は伸びる速度が非常に遅い(1日に0.03~0.1mm)ので、爪の表面が全体的に綺麗になるためには半年ちかくかかります。抗真菌薬の内服薬、外用薬による治療があります。
乾癬
乾癬は皮膚科の代表的な難治性慢性疾患です。当科では軽症例ではステロイド剤とビタミンD3軟膏を部位や症状にわけて使い分けています。最近ではステロイド剤とビタミンD3軟膏が初めから混合されている製剤も使えるようになりました。症状に応じて全身型の紫外線照射装置によるナローバンドUVB療法やシクロスポリン(ネオーラル)の内服をおこないます。関節症性乾癬、膿疱性乾癬、皮疹が体表面積の10%を超えるような重症の乾癬では生物学的製剤レミケード、ヒュミラ、ステラーラ、コセンティックス、ルミセフ、トルツによる治療を日本皮膚科学会のガイドラインに準拠して実施しています。
また新しい乾癬治療の内服薬オテズラによる治療も実施しています。
アトピー性皮膚炎
当科は日本皮膚科学会研修認定施設として学会のガイドラインに沿って標準治療をするよう心がけています。軽症例ではステロイド外用剤は最小限にとどめ保湿効果のある軟膏などで維持します。
また、非ステロイドのプロトピック軟膏を積極的に用いて良好な治療結果を得ています。重症例では短期の入院治療も行います。重症のアトピー性皮膚炎にシクロスポリン(ネオーラル)の短期間内服の適応が承認されました。
帯状疱疹
帯状疱疹は早期に治療しないと神経痛が残るので重傷の方は1週間ほど短期間入院して点滴治療しています。
掌蹠膿疱症
無数の膿疱が手掌、足底にあらわれ、痒みなどが伴う皮膚病です。爪などにも膿疱ができることもあります。骨関節炎を伴うこともあります。扁桃腺炎や金属アレルギーが原因とされますが、ビオチンの欠乏により代謝障害が生じ、それに伴ってリンパ球の抑制細胞が機能しなくなることも病因のひとつです。
当科では治療のひとつとして、ビオチンの投与を積極的に行なっており、一定の効果をあげています。なお、タバコは血中のビオチン濃度を減少させますので発症中は喫煙を避けるようにしましょう。
男性型脱毛症(AGA)
ザカーロ、プロペシアの内服を行ないます。ザカーロ、プロペシアは保険が適応されませんので自費診療となります。20歳未満での安全性及び有効性は確立されておりません。また女性は内服が禁忌になっていますので女性は服用してはいけません。
まつ毛貧毛症
まつ毛が少ない、短い、細いといった、まつ毛が不十分な状態を指します。その原因としては、まつ毛ケアによるダメージ、加齢、皮膚疾患、抗がん剤等の薬の副作用などが考えられます。まつ毛が発毛可能な毛包がある場合にはグラッシュビスタという外用薬で加療をします。まつ毛が長く、太く、濃くなる効果があります。グラッシュビスタによる加療は保険が適応されませんので自由診療となります。

主な検査・医療機器

(A)全身型紫外線照射装置:8面からくまなく光線を照射する装置で乾癬や難治性皮膚炎の治療に使用します。ナローバンドUVBとUVAがあります。

皮膚科 医師紹介

[皮膚科部長]
谷田 宗男(昭和63年卒)

専門分野 皮膚科一般、職業性皮膚疾患
所属学会、学位・認定等 医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・研修施設指導医、日本皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会、日本皮膚悪性腫瘍学会、日本職業災害医学会、日本乾癬学会
患者さんへのメッセージ 患者さんに皮膚の病気について理解していただけるように、丁寧に説明をすることを心がけます。

[皮膚科医師]
瀨川 優里恵(平成29年)

専門分野 皮膚科
所属学会、学位・認定等 日本皮膚科学会
患者さんへのメッセージ 一人一人へ丁寧な診療を心がけてまいります。

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