乳腺外科
診療科の特色
当院は日本乳癌学会の認定施設で、乳腺外科では乳腺の疾患を中心に診療しており、2017年は乳がんの手術約110件、その他の良性疾患の手術約20件を行いました。
仙台市の乳がん検診のシステムの中で当院は2次検診施設として位置づけられており、1次検診で要精査となった方の診察を行っております。マンモグラフィや乳腺エコーはもちろん、さらに正確な診断のためCT、MRI、シンチグラフィなどの高度な検査機器も積極的に取り入れています。
乳がんの治療では、正確な病理診断が必須でありますし、放射線治療、抗がん剤治療、早期からの緩和ケアが必要となります。当院ではこれらの各部門に専門医が常勤しており、さらに乳がん看護・がん化学療法看護・緩和ケア認定看護師を含む、乳がん治療の専門看護師も加えた全員で症例検討のミーティングも定期的に開催し、患者さんに最適な治療を受けていただく体制が整っております。
当科での手術の特色は、RI法・色素法併用によるセンチネルリンパ節生検と術中迅速病理診断(リンパ節の2mm間隔切片検索)であり、高い同定率と正確な診断で、腋窩郭清省略に伴うリンパ浮腫予防を行っております。
また、2017年7月より日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会の実施施設認定を得て、当科で東北大学形成外科医師と共同で、一次再建(乳房全摘+ティッシュエキスパンダー留置)を開始しており、治療選択の幅が拡がりました。
さらに、当院倫理委員会の承認を得て、2018年1月より当科通院患者さんを対象に、HBOC(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)のスクリーニングを開始します。今後は、遺伝カウンセリング並びに遺伝子検査を行う体制を整えていく予定です。
乳腺外科では一般診療のほかに、週3回乳腺専門外来を開設しております。主として医療機関等からのご紹介の新患の方を対象とし、診察時間も予約制でお待たせしないよう努めております。現在、当科新患の方は火・木・金の午後にご予約が可能です。
診療内容
- 良性乳腺腫瘍の診断・治療
- 乳がん検診の二次精査
- 乳がんの診断、治療(手術、ホルモン療法、化学療法、放射線療法 など)
- 再発乳がんの診断、治療
- 乳がん治療のセカンドオピニオン相談(自費診療 要予約)
設備
乳がんの診断、治療に有効な機器が充実しております。
- マンモグラフィ(乳房撮影装置)
- 超音波エコー検査
- 病理学的な細胞、組織検査(細胞診・針生検・USガイド下マンモトーム生検)
- MRI
- CT
- センチネルリンパ節生検のためのRIシンチグラフィー
- 骨シンチグラフィー
- リニアック(放射線治療装置)
乳腺外科 医師紹介
[乳腺外科部長]
本多 博(平成1年卒)
専門分野 | 乳腺外科、消化器外科(胃、胆道疾患) |
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所属学会、学位・認定等 | 日本外科学会 専門医・認定医、日本乳癌学会 評議員・指導医・乳腺専門医、日本消化器病学会 指導医・専門医、日本消化器外科学会 認定医、日本がん治療認定医機構 がん治療 認定医、検診マンモグラフィ読影認定医(A判定) |
患者さんへのメッセージ | 自分の家族であればどのように治療・手術するかを基本として、治癒・根治性の高さと合併症・有害事象の少なさの両立を目指します。 |
[乳腺外科副部長]
千年 大勝(平成23年卒)
専門分野 | 乳腺外科、消化器外科 |
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所属学会、学位・認定等 | 日本外科学会 外科専門医、日本消化器外科学会 |